このページは、実家・空き家・相続した土地を持て余している方のための案内図です。状況別に、検討の順番と読むべき記事を整理しています。
筆者は売買がメインの現役不動産営業(6年半)。査定する側・「売れません」と伝える側に立ってきた人間として、きれいごとではない実情ベースで各記事を書いています。
大原則:お金と手間のかからない方法から順に試す
個別の状況に入る前に、全記事に共通する原則を一つだけ。出口の検討は、お金と手間のかからない方法から順に試すのが基本です。下に行くほど「お金を払って手放す」度合いが強くなるので、上を飛ばすともったいないことになります。
- 売れるか確認する(査定・無料)。ここを飛ばして解体や制度利用に進むと、順番を間違えたコストを払うことになります
- 売り方を工夫する(価格調整・隣地への打診・古家付き売却)
- 専門業者の買取・引き取り(物件次第でゼロ〜有償)
- 相続土地国庫帰属制度(更地のみ・手数料+負担金)
そして、どの段階でも比較対象は常に「持ち続ける年間コスト×年数」です。
【状況別】まだ相続していない(親が健在・相続発生直後)
一番良いのは、親が健在なうちに、できるだけ具体的に話し合っておくことです。ただ、正直に言うと、ほぼすべての方が自分が亡くなったときの話をしたがりません。これは理屈より感情の問題なので、なかなか解決が難しい。特に自分の親が相手なら、情もあるのでなおさらです。だからこそ、私たちのような業者が間に入ると、淡々と進められる場合があります。まあ、逆にもっと嫌われる場合もありますが。
- 実家の処分を家族でどう進めるか → 田舎の実家を処分する手順7つと兄弟間の落とし穴
最大の山は手続きではなく家族の合意形成です。「とりあえず共有名義」だけは避けてください - いらない土地があるので相続放棄を考えている → 土地だけ相続放棄はできない?仕組みと現実的な対処
放棄は全財産が対象で、期限は「知ってから3ヶ月」です - そもそも持ち続けるとどうなるのか知りたい → 負動産とは?持ち続けるコストと手放し方
年間コストの計算表があります。家族会議の資料にどうぞ
【状況別】相続した空き家・実家がある
- 処分費用の全体像を知りたい → 空き家の処分費用はいくら?売る・壊す・引き取りの実額
「売るために先に解体」は多くの場合間違いです。まず読んでください - 不動産会社に「売れない」と言われた → 売れない土地の処分方法|営業が言う「売れない」の中身
「売れない」には3種類あります。1社の返答で確定させないこと - 売れない物件の現実的な出口を知りたい → 空き家の引き取り・買取サービスとは?業者の見分け方
買取・無償引き取り・有償引き取りの3段階と、危ない業者の見分け方を解説しています - 相続した土地を国に引き取ってほしい → 相続土地国庫帰属制度は使える?要件と費用
更地限定・手数料1.4万円+負担金原則20万円〜。民間の出口と比較してから使う制度です
【状況別】見落としがちな付随の手当て
- 相続した家の火災保険 → 購入・相続した家の火災保険は言い値で入るな
名義がそのまま・空き家で条件が変わる・保険金額が古いまま、の3点は事故が起きてから気づく落とし穴です - 登記。相続登記は義務化されています。名義が先代のままだと、売却も制度利用も進みません(実家処分の手順のステップ2参照)
よくある間違い・先送りのパターン
- 「いつか使うかも」で放置。私がお客様によく聞くのは「この1年で使いましたか?使う予定はありますか?」です。答えがどちらもノーなら、その「いつか」は一生やって来ません、といつも断言させてもらっています。その間も税金・管理費・劣化は進みます
- 「とりあえず壊してスッキリ」。固定資産税の住宅用地特例が外れて税負担が上がります。壊すのは「壊した後どうするか」が決まってから
- 「タダでも引き取り手がいないなら詰みだ」。詰みではありません。有償引き取りや国庫帰属など、「費用を払って終わらせる」出口が今はあります。終わりのない支出を一回の支出で打ち切る、という考え方です
- 「先にお金を振り込めば買い手を紹介する」という電話。原野商法の二次被害の典型です。先払い要求は疑ってください
迷ったら:最初の一歩は無料でできる
状況がどれであっても、最初の一歩は同じです。査定で「売れるのか・いくらなのか」を数字で知ること。ここまでは無料で、売ると決めていなくてもできます。数字が出てから、この案内図に戻って次の記事に進んでください。
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